東京都台東区雷門浅草のアニマルクリニック。相愛動物病院です。

お問い合わせはTEL.03-3845-0011

〒111-0034 東京都台東区雷門1-15-11

犬の熱中症heat ilness

熱中症とは

熱中症とは、熱によって引き起こされる体の不調を総称しており、専門的には「暑熱環境にさらされる、あるいは運動などによって、体の中でたくさんの熱を作るような条件下にあって発症し、体温を維持するための生理的な反応により生じた失調から、全身の臓器の機能不全にいたるまでの、連続的な病態」と定義されています。

熱中症の原因と症状

<原因>
@閉め切った室内に長時間エアコンなしの状態で放置
A夏場に日当たりのよい場所で飼育されている。
B暑い時期の過度な運動
 などがよく挙げられます。
犬は体温を調節するために水分を排出するエクリン腺がなく、足の裏に脂肪・鉄分・色素・尿素・蛍光物質・アンモニアなどを含んだ粘調度の高い分泌物を排泄するアポクリン腺しか存在しません。よって、ヒトのように汗をかいて体温調節することができず、パンティングにより熱を放熱します。
これらはいずれも飼い主が少し気を付ければ防止できることです。

熱中症はヒトでは、その症状により3つに分類されており、熱痙攣、熱疲労、熱射病、文献によっては熱失神が加わり4つに分類されているものもあります。

<症状>
高体温で呼吸が速く、口を開けてハアハアし、重症になると粘膜の充血、意識レベルが下がり、低血圧、ショック状態、神経症状を示します。体温が42℃を超えると、


かかりやすい犬種

・ブルドッグ、シー・ズー、パグに代表される短頭種は、気道自体が他の犬種に比べ狭いことも多く、ほかの犬種より熱中症に陥りやすい傾向にあるといえます。
長毛種大型犬、原産国が寒い地方の犬(シベリアン・ハスキー、アラスカン・マラミュートなど)も熱射病を起こしやすい犬種と報告されています。熱射病を発症した犬54頭のうち、25%は短頭種、21%はゴールデンもしくはラブラドール・レトリバー種であると報告されています。
肥満犬
黒い毛の犬

対処法

対処法はとにかく冷やすことです。
濡らしたタオルなどで、脇、内股、首など、太い血管が通っているところを集中的に冷やすと、効率的に体温を下げられます。
お風呂に水を張ってつけるのもいい方法です。
意識がないような重度の場合は、一刻もはやく病院へ連れて行きましょう。

予防

熱中症は死にいたるケースも少なくありません。
また、体温低下のための対処法はありますが、多臓器不全を引き起こした場合の有効な治療はなく、熱中症は予防することが最も重要です。熱中症のほとんどの原因が飼い主の不注意に起因することが多いと考えられています。以下のことによく注意してください。

ペットを置いて外出するときは室温が上がらないようにする。※窓からの風や扇風機はあまり役立ちません。
密閉された狭い空間に置かない。
水分を十分に取れるようにする。
車に乗っているときは、ペットが興奮しやすく、日光も当たり体温が上昇しやすいため、車の室温を十分コントロールし、日光の当たらない場所に置く。
・夏場の運動は涼しい時間に行い、時間をかけない。とくにアスファルトを散歩させる際には、人間が感じる温度より、体高が低い犬では感じる温度が高いことがあるので注意する。
・短頭種や肥満犬、ゴールデン・レトリバーなどの大型犬ではとくに注意してください。



Souai Animal Clinic相愛動物病院

〒111-0034
東京都台東区雷門1-15-11
TEL 03-3845-0011